歯科・口腔外科

口腔外科とは

口腔外科とは

口腔外科は、口腔や顎、顔面領域に生じるさまざまな疾患を専門に扱う科です。

特に需要が高いのは、埋伏した親知らずの抜歯、顎関節症、口腔粘膜疾患、事故や怪我による歯や粘膜の損傷などの治療です。

KAM Dental OKAYAMAでは、十分な診査・診断に基づき、処置の必要性を判断した上で治療を行います。

口腔外科の主な診療

  1. 埋伏歯(親知らず)
  2. 顎関節症
  3. 口腔粘膜疾患(口内炎)
  4. 良性腫瘍
  5. 舌痛症
  6. 外傷

「何かと厄介な最後の奥歯」
親知らずについて

親知らずは、奥歯の中でも最も奥に位置する歯で、10代後半から20代半ばにかけて生えてきます。

この成長過程で、口の中に違和感や歯茎の痛みを感じることがよくあります。一般的には、上顎・下顎の左右に2本ずつの計4本ですが、親知らずがそもそもない人や、数本しかない人もおり、個人差があります。

生え方も人それぞれで、まっすぐ生える場合もあれば、斜めに生えて隣の歯にぶつかったり、埋まったままのケースもあります。特に日本人は顎が小さいため、親知らずが横向きに生えたり、埋まったままになったりすることが多いです。

これらの親知らずは、手前の歯を圧迫して歯並びを悪くする原因となったり、隣の歯に虫歯や歯周病のリスクを高める要因にもなります。

親知らずは必ず抜歯しないと
いけないのか

親知らずが正しくまっすぐ生えており、噛み合わせに問題がなければ、急いで抜歯する必要はありません。

しかし、痛みがなくても、親知らずの位置や向きによっては歯並びに悪影響を及ぼし、1度歪んでしまった歯並びは親知らずを抜いた後でも元に戻りません。

また、親知らずが斜めや横向きに生えている場合、その周囲に食べ物のかすが溜まりやすく、清掃が難しくなります。これが原因で智歯周囲炎や虫歯が発生しやすいため、痛みが頻繁に起こる場合は抜歯が適切です。

口腔外科で抜歯を行うメリット

親知らずの中でも、歯茎や唇の感覚を司る神経に近い深く埋まった親知らずは、大学病院の口腔外科へ紹介されることが多くあります。

しかし、当院には、大学病院で抜歯を担当していた歯科医師が在籍しており、高難度の親知らずの抜歯にも対応可能です。

一般歯科で数時間かかるような困難なケースでも、当院では基本的に15分程度で抜歯が可能です。そのため、通院の手間や時間、患者様の精神的負担を大幅に軽減できると考えています。

顎関節症について

顎関節症について

顎関節症とは、顎を動かす際に音が鳴る、痛みがある、口が開きにくいといった症状を特徴とする疾患です。顎関節に何らかの症状が見られる患者数は約1,900万人にのぼるという調査もあり、日本人にとって現代病ともいえる状況です。

音が鳴る程度であれば治療が必要ない場合もありますが、日常生活に支障をきたすような場合には、口腔外科での専門的な治療をおすすめします。

顎関節症の原因とは

顎関節症の原因は多岐にわたります。姿勢の悪さや頬杖の癖、歯並びや噛み合わせの問題、食いしばりや歯ぎしり、硬いものを好んで噛むなどの生活習慣によって、顎や筋肉に負荷がかかり、発症すると考えられています。

また、外傷や精神的なストレスも顎関節症の原因となり、多くの人に共通する原因としては「TCH(Tooth Contact Habit)」という歯が無意識に接触する悪習慣も挙げられます。

TCH(Tooth Contact Habit)

1日のうち、上下の歯が接触している時間はどのくらいだと思いますか?
答えは、約20分と言われています。TCH(Tooth Contact Habit)とは、食事や会話をしていない時にも上下の歯を無意識に噛み合わせる癖のことです。

通常、顎関節の構造上、上下の歯の間には1~3mmの隙間が自然に存在しています。そのため、常に歯が接触している状態は顎関節にとって異常です。

たとえ軽い力でも、長時間歯が接触していると顎関節に負担がかかり、周囲の筋肉に疲労や痛みが生じます。TCHをはじめとする悪習癖を改善することは、顎関節症の治療にも効果的です。

顎関節症の治療法

痛みの根本原因を突き止めるために、口腔内全体と顎の診査・診断を行います。顎関節の異常が直接の原因でない場合、親知らずの炎症や、被せ物の治療による不適切な噛み合わせが顎の痛みを引き起こしている可能性もあります。

つまり、歯の問題を治療することで顎関節症の症状が改善されることもあります。

一方で、歯に異常がなく顎関節症と診断された場合は、スプリント(マウスピース)治療、温熱療法、開口訓練、TCHの改善を目指す認知行動療法など、患者様の症状に合わせた治療プランを選択し、痛みや口の開きづらさを緩和します。

「口の中にもガンはできます」

口腔内の粘膜疾患にはさまざまな種類がありますが、一般的には口内炎であることが多いです。しかし、良性腫瘍や悪性腫瘍など、放置しておくと危険な疾患の可能性もあります。

当院では、口腔がんを含む多様な口腔粘膜疾患の治療経験を持つ歯科医師が診察を行いますので、まずはお気軽にご相談ください。

静脈内鎮静法

静脈内鎮静

眠ったままで治療が受けられる
静脈内鎮静

静脈内鎮静法(点滴麻酔)を使用することで、患者様はうとうとした状態で治療を受けられ、痛みや緊張によるストレスを軽減できます。

この方法は健忘効果もあり、歯科治療に対する不快な記憶が残りにくいため、トラウマになりにくいのが特徴です。

安全性を重視し、大学病院で経験を積んだ麻酔科医が全身の状態を管理しながら施術を行います。治療が終了したら点滴を外し、少し休んでからお帰りいただけます。

静脈内鎮静がおすすめの方

  1. 嘔吐反射がある
  2. 親知らずの抜歯が怖い
  3. 過去の歯科治療がトラウマ
  4. 持病があり治療が心配

循環器疾患をお持ちの患者様は、痛みや不安、緊張により交感神経が活性化し、心拍数や血圧の変動が生じやすくなり、心機能に悪影響を及ぼすことがあります。

しかし、静脈内鎮静法を用いることで、治療中の刺激が抑えられ、バイタルサインが安定した状態で治療を受けることが可能です。この方法により、心臓や血圧に負担をかけずに必要な医療を安心して受けることができます。